
夏は人気ポイントのベストシーズン。
至福のロタブルーに包まれる旅
砂地、ホール、ケーブから沈船、美しいビーチにサンゴ礁…と、
南国らしい景観のほぼすべてが堪能できるロタ島。
時には60m!とも言われている透明度が独特な「ロタブルー」の舞台を作り上げ、
どこを撮っても「インスタ映え」するシーンが島中に溢れています。
夏季シーズンが人気ポイント「ロタホール」もシーズンイン!
「凄い景色!一体ここはどこ?」と驚かれるような旅、してみませんか?
写真/細田健太郎 文/大野幸隆
夏のロタホール、冬の透明度。どちらも見逃せない

光の芸術・ロタホール
ロタ島は北にテニアン、南にグアムがある山手線内部ほどの小さな島。
グアムから30分程度という近距離にありながら、直行便や煌びやかな街並みがない素朴な島のため、
知名度が高いリゾートアイランド、というわけではありません。
それゆえ、手つかずの自然が残り、ダイバーがのんびり過ごすには最高の環境が整っているのです。
ロタ島の名をダイバーに浸透させたのは、圧倒的な存在感を誇るポイント「ロタホール」の存在が大きいでしょう。
大きな横穴から内部に進んで行くと天井が抜け、上からスポットライトのような光が降り注ぐ。
無数のグラデーションが織りなす光景は、見ているだけで心が揺さぶられる圧倒的感動を与えてくれます。
ロタホールは4月~9月頃がホールの真ん中に光が差し込むベストシーズン。
それ以外の時期、光のショーが見られないのはちょっと残念ですが、
10月~3月は乾季にあたり、透明度がさらにアップする時期。
真っ白な砂地に横たわる巨大沈船「松運丸」や、延々と続く砂地が見事な「ジェリーズリーフ」はより輝きを増します。
夏も冬も体験したいロタの海。まだ行かれたことのない方、まずはこれからシーズンに突入するロタホールの光の舞台に上がってみてはいかがですか?

ネイチャーアイランドで自然をたっぷり堪能
前記したようにロタ島は大きな開発がされていない素朴な島。人口は数千人、街には数件のホテル、コンビニ、飲食店があるだけで
隣の島・グアムのような巨大繁華街はありません。
しかし、雨が多く起伏に富んだ地形、太平洋戦争時にあまり攻撃を受けなかったことが幸いし、
原生林が多く残されており
自然が好きな方には最高の場所。一面にヤシの木が広がる「千本ヤシ」、ウミドリが集まる展望台「バードサンクチュアリ」、
古代チャモロ人の石柱遺跡、タガ・ストーン(ラッテ・ストーン)を切り出す工程跡が見られる場所など見どころは多数。
昔ながらの文化と自然が色濃く残るロタ島。頬を撫でるチャモロの風がきっと最高の癒しを与えてくれることでしょう。
Dive SitePhoto Album
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- 抜群の透明度
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雨水は石灰岩が濾過、常に潮の流れがあるロタ島周辺は抜群の透明度を誇ります。
常に40m、良い時はそれ以上になることもしばしば
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- バリエーションが多彩なダイブポイント
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その昔「行けばあらゆる写真が撮れる」とダイビング雑誌社が好んでロケに使ったというほど、
地形のバリエーションが豊富、かつ絵になるロタ島
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- 人気No.1ポイントはロタホール
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ロタ島を代表するハルノン岬にある洞窟ポイント「ロタホール」。その美しさに虜になる方、続出!
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- ロタホールのベストシーズンは夏~秋
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太陽の位置関係でロタホールに光が差し込むベストシーズンは4月~9月頃
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- 全長約100mの日本の貨物船「松運丸」
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水深35mの海底にある沈船「松運丸」。沈船にありがちな暗い感じではなく、
白い砂地とロタブルーの中に悠然と佇んでいて「美しい」という方が当てはまります
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- 海底にはチンアナゴ達
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松運丸が沈んでいるのは海底30m付近。砂地に降りてみると周囲にはたくさんのガーデンイールが!
数の多さに圧倒されますが、少々深いので減圧にはご注意を
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- マクロから回遊魚まで
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透明度がいい海は魚影が薄い、なんてこともありますが、ロタに関してはしっかり生物もいます
ヘルフリッチなどの人気マクロからギンガメ、ナポレオン、バラクーダなどの大物も頻繁に登場します
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- 究極の癒しポイント「ジェリーズリーフ」
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真っ白な砂地に映る自分の影。まるで飛んでいるかのような浮遊感が楽しめるポイント「ジェリーズリーフ」。
エントリーしたとたん水底まで開ける視界に衝撃を受けるはず!
After DivePhoto Alubm
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- 千本ヤシ
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太平洋戦争後、アメリカ軍によって植えられた数百本ものヤシが生い茂る場所。
目の前がビーチなので歩いているだけでも気持ちのいい景観が味わえます
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- タガ・ストーン遺跡
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古代チャモロ王朝時代に使われたラッテ・ストーンの石切り場。ここで切り出された石が
カヌーに乗って、グアムやサイパン、テニアンに運ばれたと言われています
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- バード・サンクチュアリ
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ロタ島東部の「フーニャ岬」にある野鳥を観察することができるエリア。先端にある展望台からは
滑空するカツオドリやグンカンドリなどを見ることができます
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- 製糖工場跡
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ロタが日本の統治下だった頃「砂糖王」と呼ばれた松江春次が設立した製糖工場の跡地。
ロタの主要道路はかつて、運搬用汽車のレールが敷いてあった場所だそうです
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- スイミングホール
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海岸沿いにありながら、海底から真水が湧き出していて、干潮時には天然のプールになる不思議な場所。
満潮になると海と繋がり、荒れて入れないこともあります
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- テテトビーチ
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ダイビング雑誌が選ぶ「世界一美しいビーチ」で一位を獲得したこともある「テテトビーチ」。
人も少なくオフシーズンには貸切状態になることも
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- PIZZARIA(レストラン)
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その名の通りピザやパスタが楽しめるレストラン。少々ボリューム多めなので数人でシェアするといいでしょう
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- TOKYO EN(レストラン)
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東京苑、という名前通りの日本食レストラン。入荷があれば刺身などが揃ってる日もあり
Resrot&Dive ServicePhoto Alubm
ロタ島に行きたい!という方はこちらをチェック!

■ダイビング
基本的に穏やかな海況なので初心者から楽しむことができますが、大物狙いのポイントの中には流れが生じるポイントもあり。豪快なドリフトがしたいのであれば、中級クラスの
スキルが求められることもあります。また、透明度が良すぎるために知らず知らずのうちに深い場所にいることも。深度チェックはこまめに行いましょう
■ホテル
ホテルはリーズナブルにショップ近くにステイしたいならベイビューホテル、街中でちょっとランクアップするならバレンティノホテル、街やショップから離れてもいい!リゾートに泊まりたいという方はロタリゾートがオススメ(ロタリゾートのみ送迎に別途料金、また到着日のダイビングが不可となります)
■島内移動
ロタ島は山手線の内側ほどの小さな島。しかしながら島内にバスやタクシーなどの公共交通機関はありません。徒歩や有料の送迎、もしくはレンタカーとなります。
レンタカーは国際免許がなくても21歳以上であれば、日本の免許証で車を借りることができます。せっかくの機会なので、海外で運転してみるのいいのでは
ロタ島へはグアム、サイパン経由で毎日就航。海も年中潜ることができるので、取りやすい日程で休みを5日取れば行くことができます。
ゆったりした時の中、昼はダイビング、夜は星の輝きを眺める最高の休日を過ごしてみませんか?